メディアサイト|2026.06.24

「読売新聞オンライン」トップページの表示速度ボトルネック研究

headスクリプトによるレンダリングブロック、JPEG画像の未最適化などのボトルネックが観測され、これらを解消するシミュレーションではLighthouseスコアが75から最大100まで変化する結果が得られました。Core Web Vitalsの大きな改善が期待できます。

読売新聞オンライン

https://www.yomiuri.co.jp/|調査日: 2026-03-19

より詳しいレポートについてはこちらを参照ください。

この研究は自主的に実施したものであり、サイト関係者からの依頼によるものではありません。掲載の取り下げを希望される場合はお問い合わせください。

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読売新聞オンラインは、読売新聞社が運営するニュース・情報サイトです。社会、スポーツ、政治、経済、国際などの最新ニュースに加え、教育・医療などの読み物や映像ニュースも提供しています。モバイル環境でのトップページの表示速度について、どのような要素がボトルネックとなっているのかを研究するため、解消シミュレーションを実施しました。

Core Web Vitalsにつながる指標の改善ポテンシャル

観測時点全ボトルネック解消シミュレーション後
観測時点シミュレーション後
指標観測時点解消シミュレーション後変化量
総合スコア75100+25
LCP7.8秒0.1秒-7.7秒
FCP1.4秒0.1秒-1.3秒
SI2.9秒1.2秒-1.7秒
TBT0ms0ms変化なし
CLS0.0000.000変化なし

総合スコア が75から100へと25ポイント変化するシミュレーション結果が得られました。特に LCP(Largest Contentful Paint = ページの主要コンテンツが表示されるまでの時間)が7.8秒から0.1秒へと大きな変化を示しており、LCP に強く影響するボトルネックが存在していたことが読み取れます。一方で TBT(Total Blocking Time)と CLS(Cumulative Layout Shift)は観測時点から良好な値であり、JavaScriptの実行ブロックやレイアウトシフトの問題は見られませんでした。

読み込みプロセスの変化を動画で体験

本サイトは観測時点でも表示速度が速いページですが、解消シミュレーション後はそれよりさらにワンテンポ早く表示される様子が見て取れます。

サードパーティータグの影響

本研究ではまず、サードパーティータグを段階的に除去することで、タグ全体が表示速度に与えている影響を観測しました。あわせて、タグ由来のノイズを取り除くことで、サイト自体のボトルネックを観察しやすくする狙いもあります。タグを完全に除去することは現実的ではありませんが、最適化によってどこまでの改善ポテンシャルがあるかを把握する材料としてご覧ください。

本セクションは「サードパーティータグがページスピードに影響を与えている」という現実を数値で示すとともに、それらを最適化することでどれだけのスピード改善ポテンシャルがあるかを示唆するものです。

リソース数の内訳転送サイズの内訳

オリジナルデータでは全285リソース中、117リソース(41%)がサードパーティタグでした。 リソース数では41%を占めるサードパーティタグですが、転送サイズでは全6,255KB中738KB(12%)にとどまっています。サードパーティタグの多くはトラッキングピクセル(1x1画像)やID同期用のAPIリクエストなど、データ量は小さいものの数が多いことが特徴です。リソース数の多さがブラウザのネットワーク接続数を圧迫し、ファーストパーティリソースの読み込みを遅延させることで、LCPが7,834msまで悪化していました。

読売新聞オンラインのトップページでは、全285リソース中117リソース(41%)がサードパーティータグによるものでした。確認されたサードパーティータグは以下のとおりです。

HTMLから直接読み込まれているタグ

タグ名種別
Google Publisher Tag (GPT)広告配信
fluct / Adingo Header Bidding広告配信(ヘッダービディング)
AD3広告設定広告設定

GTM経由で読み込まれるタグ

タグ名種別
Google Tag Managerタグ管理
Funding Choices同意管理
Datadog Browser SDKモニタリング・ログ収集
Criteo広告(リターゲティング)
Amazon APS広告(ヘッダービディング)
Index Exchange広告(SSP)
OpenX広告(SSP)
PubMatic広告(SSP)
AppNexus広告(SSP/DSP)
BidSwitch広告(SSP)
LotameDMP
QuantserveDMP
D2C / Nidanトラッキング
LinkedIn Pixel広告計測
ContentsFeedコンテンツレコメンド
WebPush.jpプッシュ通知
CreativeCDN広告クリエイティブ
Google Syndication広告配信
Google DoubleClick広告配信

段階的除去シミュレーションの結果

段階除去対象除去リソース数総合スコアLCPFCP
0(観測時点)-757.8秒1.4秒
1広告系タグ一括1001000.2秒0.1秒
2Datadog71000.2秒0.1秒
3Google Tag Manager101000.2秒0.1秒

サードパーティータグを全て除去した状態では、総合スコア は75から100へ、LCP は7.8秒から0.2秒へ、FCP は1.4秒から0.1秒へ変化する結果が得られました。特に広告系タグの除去だけで LCP が7.8秒から0.2秒へと劇的に変化しており、パフォーマンス低下の主因が広告系のサードパーティータグにあったことが読み取れます。これはあくまで上限値であり、実際にはこの一部しか実現できないとしても、サードパーティータグの最適化には無視できない改善ポテンシャルがあることが分かります。

サイト固有のボトルネック

サードパーティータグを除去した後の状態で、サイト自体の構成に起因するボトルネックを観察しました。全9件のボトルネック仮説を検証し、その中から特に注目すべき2件を紹介します。

なお、サードパーティータグ除去後の時点で 総合スコア は既に100、TBT は0ms、CLS は0.000であり、サイト自体の構成は非常に高速な水準にありました。以下のボトルネックは、この高速な状態からさらに微細な差を観測したものです。

ボトルネック: headスクリプトによるレンダリングブロック

観察された状況

<head> 内に10個の同期スクリプト(async / defer 属性なし)が配置されていました。これらの中には manifest.js(gzip圧縮後589KB)という大型バンドルが含まれており、ブラウザがHTML解析を一時停止してスクリプトのダウンロードと実行を待つ「レンダリングブロック」の状態が発生していました。

解消シミュレーションの方法

10個の同期スクリプトを <head> 内から </body> 直前に移動し、HTML解析とCSS解析が先に完了してからスクリプトが実行されるようにしました。

シミュレーション結果

指標解消前解消後変化量
FCP0.1秒0.1秒-0.03秒
LCP0.2秒0.1秒-0.02秒
SI1.2秒1.2秒-0.01秒

FCP が125msから96msへ29ms短縮(23%)するシミュレーション結果が得られました。秒単位では微小な差に見えますが、レンダリングブロックの解消によって最初のコンテンツ表示が速まる効果が観測されており、特に589KBの大型バンドルが <head> 内に配置されていたことが FCP に影響していたことが読み取れます。

ボトルネック: JPEG画像の未最適化

観察された状況

サイトではFastly Image Optimizerにより大部分の画像が既にWebPフォーマットで配信されていましたが、4件のJPEG画像がWebP変換されずに残存していました。合計254.8KBのJPEGデータが、より効率的なフォーマットで配信可能な状態にありました。

解消シミュレーションの方法

残存する4件のJPEG画像をWebPフォーマットに変換しました。合計サイズは254.8KBから214.0KBへと16%削減されました。

シミュレーション結果

指標解消前解消後変化量
LCP0.2秒0.1秒-0.02秒
FCP0.1秒0.1秒-0.02秒
SI1.2秒1.2秒-0.01秒

LCP画像自体は既にWebPで配信されていたため LCP への直接的な影響は限定的でしたが、ページ全体のリソース効率が向上し、わずかながら各指標に変化が見られました。大部分の画像が既に最適化されている中で、一部の画像だけが旧フォーマットのまま残っていたという状況が観察されました。

まとめ

読売新聞オンラインのトップページでは、表示速度のボトルネックがほぼ全面的にサードパーティータグ(特に広告系タグ)に集中していました。広告系タグ100リソースの除去だけで LCP が7.8秒から0.2秒へと98%変化するシミュレーション結果が得られており、サードパーティータグの影響の大きさが際立っています。

一方、サイト自体の構成は非常に高速で、サードパーティータグ除去後の 総合スコア は100、TBT は0ms、CLS は0.000という水準にありました。<head> 内の同期スクリプトによるレンダリングブロックやJPEG画像の未最適化といったボトルネックも観測されましたが、その影響は数十ミリ秒の範囲にとどまっており、サイト自体のフロントエンド構成が高い水準で最適化されていることが読み取れます。

この研究結果から、読売新聞オンラインにおける表示速度の課題は「サイトの構成」ではなく「サードパーティータグの負荷」にあり、タグの最適化が最大の改善ポテンシャルを持つ領域であることが分かります。

読売新聞オンライン

https://www.yomiuri.co.jp/|調査日: 2026-03-19

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この研究は自主的に実施したものであり、サイト関係者からの依頼によるものではありません。掲載の取り下げを希望される場合はお問い合わせください。

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