ECサイト|2026.04.08

「ホームセンターバロー」トップページの表示速度ボトルネック研究

ファーストビュー外画像の一括読み込み、jQuery CDNの外部ドメイン配信、画像フォーマットの未最適化などのボトルネックが観測され、これらを解消するシミュレーションではLighthouseスコアが35から最大100まで変化する結果が得られました。Core Web Vitalsの大幅な改善が期待できます。

ホームセンターバロー公式オンラインショップ

より詳しいレポートについてはこちらを参照ください。

この研究は自主的に実施したものであり、サイト関係者からの依頼によるものではありません。掲載の取り下げを希望される場合はお問い合わせください。

ホームセンターバロー公式オンラインショップ

中部地方を中心にホームセンターを展開するバローグループの公式オンラインショップです。園芸用品、DIY資材、家電、日用品など幅広い商品カテゴリを取り扱っています。モバイル環境での表示速度について、どのような要素がボトルネックとなっているのかを研究するため、解消シミュレーションを実施しました。

Core Web Vitalsにつながる指標の改善ポテンシャル

観測時点全ボトルネック解消シミュレーション後
観測時点のLighthouseスコアシミュレーション後のLighthouseスコア

観測されたボトルネックを仮に解消した場合、Lighthouse スコアは以下のような変化を示しました。

指標観測時点解消シミュレーション後変化量
総合スコア35100+65
LCP20.2秒1.2秒-19.0秒
FCP4.5秒0.5秒-4.0秒
SI7.6秒2.3秒-5.3秒
TBT0ms0ms変化なし
CLS1.0390.016-1.023

総合スコア が35から100へと65ポイント変化するというシミュレーション結果が得られました。特に LCP(Largest Contentful Paint = ページの主要コンテンツが表示されるまでの時間)が20.2秒から1.2秒へと大幅な変化が観測されています。また、CLS(Cumulative Layout Shift = レイアウトのずれ)も1.039から0.016へと大きく変化しており、表示速度とレイアウト安定性の両面にボトルネックが存在していたことが読み取れます。

読み込みプロセスの変化を動画で体験

本サイトでは、解消シミュレーション後に大幅な表示速度の改善が見て取れます。

サードパーティータグの影響

本研究ではまず、サードパーティータグを段階的に除去することで、タグ全体が表示速度に与えている影響を観測しました。あわせて、タグ由来のノイズを取り除くことで、サイト自体のボトルネックを観察しやすくする狙いもあります。タグを完全に除去することは現実的ではありませんが、最適化によってどこまでの改善ポテンシャルがあるかを把握する材料としてご覧ください。

本セクションは「サードパーティータグがページスピードに影響を与えている」という現実を数値で示すとともに、それらを最適化することでどれだけのスピード改善ポテンシャルがあるかを示唆するものです。

リソース数の内訳(サイト固有 vs サードパーティタグ)

オリジナルページの全93リソースのうち、サイト固有のリソースは84件(約9割)、サードパーティタグ由来のリソースは9件(約1割)を占めていました。ページスピードのボトルネックを正確に把握するには、まずこの1割のタグを取り除いてサイト固有のパフォーマンスを分離する必要があります。

本サイトで確認されたサードパーティータグは次のとおりです。いずれもGoogle Analytics / GTM関連のトラッキングコードであり、機能が重複していました。

タグ名種別
MonsterInsights (Google Analytics)アクセス解析
WCEX_Google_Analytics_4アクセス解析
Google Tag Manager (GTM-N22VZ24K)タグマネージャー

これらのタグを段階的に除去した際の指標変化は以下のとおりです。

段階除去内容総合スコアLCPFCP
観測時点-3520.2秒4.5秒
第1段階MonsterInsights 除去4613.3秒3.0秒
第2段階WCEX_Google_Analytics_4 除去3921.6秒4.7秒
第3段階Google Tag Manager 除去644.5秒1.2秒

第2段階ではシミュレーション誤差により数値が一時的に悪化していますが、スクリプト転送量は997KBから622.5KBへ374.5KB削減されています。

サードパーティータグを全て除去した状態では、総合スコア は35から64へ変化し、LCP は20.2秒から4.5秒、FCP は4.5秒から1.2秒という値まで変化する結果が得られました。これはあくまで上限値であり、実際にはこの一部しか実現できないとしても、サードパーティータグの最適化には無視できない改善ポテンシャルがあることが読み取れます。

サイト固有のボトルネック

サードパーティータグの影響を排除した上で、サイト固有のボトルネックを観察していきます。全15件のボトルネック仮説を検証しました。その中から、特に影響の大きかった3件を紹介します。

ボトルネック: ファーストビュー外画像の一括読み込み

観察された状況

ファーストビュー外に配置された13枚の画像(合計約1.9MB)が、ページ読み込み時に一括でダウンロードされていました。これにより、LCP 対象であるメインスライダー画像とネットワーク帯域を奪い合い、主要コンテンツの表示が遅延する状態が観測されました。

主な画像のサイズは以下のとおりです。

画像サイズ
garden1150x601.jpg531KB
emgei1150601.jpg505KB
1150x601-22-2.jpg235KB
300x300-2.jpg155KB
202604_sentry.jpg106KB

解消シミュレーションの方法

ファーストビュー外の13枚の <img> タグに loading="lazy" 属性を付与しました。この属性により、画像がビューポートに近づくまでダウンロードが開始されなくなり、初期読み込み時のネットワーク帯域が LCP 画像に集中します。

シミュレーション結果

指標解消前解消後変化量
LCP7.0秒2.5秒-4.5秒
FCP0.7秒0.5秒-0.2秒
SI3.6秒2.5秒-1.1秒
総合スコア7597+22

loading="lazy" という1つのHTML属性を付与するだけで、LCP が4.5秒短縮し、総合スコア が22ポイント上昇するというシミュレーション結果が得られました。ファーストビュー外の画像が初期読み込み時のネットワーク帯域に与えていた影響の大きさが読み取れます。

ボトルネック: jQuery CDNの外部ドメイン配信

観察された状況

jQueryライブラリが外部CDN(ajax.googleapis.com)から配信されていました。外部ドメインからリソースを取得する場合、DNSルックアップやTLSハンドシェイクといった追加の接続コストが発生します。jQueryはページの描画に必要な基盤ライブラリであるため、この接続コストが FCP に直接影響していました。

同一ドメインと外部ドメインの接続コストの違い
同一ドメインと外部ドメインの接続コストの違い

解消シミュレーションの方法

ajax.googleapis.com から配信されていたjQuery 1.12.4を、サイトと同一ドメイン(homecentervalor.co.jp)から配信するように変更しました。これにより、既存のHTTP接続を再利用してリソースを取得できるようになります。

シミュレーション結果

指標解消前解消後変化量
FCP1.0秒0.5秒-0.5秒
LCP6.5秒2.6秒-3.9秒
SI3.7秒2.6秒-1.1秒
総合スコア7697+21

外部ドメインからの配信を同一ドメインに移行するだけで、FCP が約半分に短縮されるシミュレーション結果が得られました。外部CDNの接続オーバーヘッドが FCP に与えていた影響の大きさが読み取れます。

ボトルネック: 画像フォーマットの未最適化

観察された状況

ページ内の全38枚の画像がJPEGまたはPNG形式で配信されていました。特に LCP 対象のメインスライダー画像は278.6KBあり、画像の転送サイズが表示速度に影響を与えている状態が観測されました。

解消シミュレーションの方法

全38枚のJPEG/PNG画像をWebPフォーマットに変換しました。WebPはJPEGやPNGと比較して、同等の画質でファイルサイズを大幅に削減できるフォーマットです。

項目変換前変換後削減率
画像合計サイズ4.30MB1.54MB-64.2%
LCP画像サイズ278.6KB36.5KB-86.9%

シミュレーション結果

指標解消前解消後変化量
LCP2.5秒1.2秒-1.3秒
FCP0.5秒0.4秒-0.1秒
SI2.5秒2.2秒-0.3秒
総合スコア97100+3

画像フォーマットをWebPに変換することで、LCP がさらに1.3秒短縮し、総合スコア は100に到達するシミュレーション結果が得られました。特に LCP 画像は86.9%のサイズ削減となっており、画像フォーマットの選択が表示速度に与える影響の大きさが読み取れます。

まとめ

本研究では、ホームセンターバロー公式オンラインショップのトップページについて、表示速度のボトルネックを観察しました。

サードパーティータグ(Google Tag ManagerMonsterInsightsWCEX_Google_Analytics_4)は、いずれもGoogle Analytics関連のトラッキングコードが重複して導入されている状態にあり、除去シミュレーションでは 総合スコア が35から64へ変化する結果が得られました。

サイト固有のボトルネックとしては、ファーストビュー外の13枚の画像(約1.9MB)が一括読み込みされていたことが最大の要因であり、loading="lazy" 属性の付与だけで LCP が4.5秒短縮するシミュレーション結果が得られました。また、jQueryが外部CDNから配信されていたことによる接続オーバーヘッドが FCP に影響しており、同一ドメインへの移行で約0.5秒の短縮が観測されました。画像フォーマットについては、WebPへの変換で画像サイズが64.2%削減され、LCP がさらに1.3秒短縮しています。

これらのボトルネックを全て解消したシミュレーションでは、総合スコア が35から100へ、LCP が20.2秒から1.2秒へ変化する結果が得られました。

ホームセンターバロー公式オンラインショップ

より詳しいレポートについてはこちらを参照ください。

この研究は自主的に実施したものであり、サイト関係者からの依頼によるものではありません。掲載の取り下げを希望される場合はお問い合わせください。

ホームセンターバロー公式オンラインショップ
参考になりましたか? ぜひシェアしてください!

関連記事

「ドスパラ」トップページの表示速度ボトルネック研究
ECサイト2026.04.13

「ドスパラ」トップページの表示速度ボトルネック研究

CSSの重複読み込み、head内CSSの分割読み込み、日本語Webフォント(Noto Sans JP)の読み込みなどのボトルネックが観測され、これらを解消するシミュレーションではLighthouseスコアが85から最大95まで変化する結果が得られました。Core Web Vitalsの顕著な改善が期待できます。

「ドクターシーラボ」トップページの表示速度ボトルネック研究
ECサイト2026.04.12

「ドクターシーラボ」トップページの表示速度ボトルネック研究

カルーセルの初期レイアウト未確保、LCP画像の読み込み優先度未設定、Google Fontsによるレンダリングブロックなどのボトルネックが観測され、これらを解消するシミュレーションではLighthouseスコアが50から最大100まで変化する結果が得られました。Core Web Vitalsの大幅な改善が期待できます。

「久原本家」トップページの表示速度ボトルネック研究
ECサイト2026.04.11

「久原本家」トップページの表示速度ボトルネック研究

画像フォーマットが未最適化、テキストリソースのGZIP圧縮が未適用、CSSファイルの分散などのボトルネックが観測され、これらを解消するシミュレーションではLighthouseスコアが70から最大100まで変化する結果が得られました。Core Web Vitalsの大幅な改善が期待できます。

「フランドルオンライン」トップページの表示速度ボトルネック研究
ECサイト2026.04.06

「フランドルオンライン」トップページの表示速度ボトルネック研究

スライダーの初期化によるレイアウトシフト、jQuery CDNが外部ドメインから配信、JPEG/PNG画像のWebP未変換などのボトルネックが観測され、これらを解消するシミュレーションではLighthouseスコアが47から最大100まで変化する結果が得られました。Core Web Vitalsの大幅な改善が期待できます。

「TOMIZ」トップページの表示速度ボトルネック研究
ECサイト2026.04.05

「TOMIZ」トップページの表示速度ボトルネック研究

画像のwidth/height属性未指定によるレイアウトシフト、JPEG/PNG画像のWebP未変換などのボトルネックが観測され、これらを解消するシミュレーションではLighthouseスコアが60から最大98まで変化する結果が得られました。Core Web Vitalsの大幅な改善が期待できます。

「e-イヤホン」トップページの表示速度ボトルネック研究
ECサイト2026.04.01

「e-イヤホン」トップページの表示速度ボトルネック研究

head内のブロッキングインラインスクリプト、jQuery CDNが外部ドメインから配信されている、日本語Webフォント(Noto Sans Japanese 6.05MB)などのボトルネックが観測され、これらを解消するシミュレーションではLighthouseスコアが70から最大100まで変化する結果が得られました。Core Web Vitalsの大幅な改善が期待できます。

「SANYO ONLINE STORE」トップページの表示速度ボトルネック研究
ECサイト2026.03.30

「SANYO ONLINE STORE」トップページの表示速度ボトルネック研究

パブリックCDNリソースの外部ドメイン配信、モバイルで不要なPC用KV画像のダウンロード、Google Fontsによる多数のWebフォント読み込みなどのボトルネックが観測され、これらを解消するシミュレーションではLighthouseスコアが80から最大100まで変化する結果が得られました。Core Web Vitalsの大きな改善が期待できます。